実務テンプレ

監査証跡チェックリスト
(提出エビデンス一覧:そのまま使える確認表)

OEM監査や調査依頼対応で本当に困るのは、「何を出せばいいのか分からない」よりも、出すべき証跡が散らばっていて揃わないことです。

よくある詰まり方は次の通りです。

  • 回答書はあるが、根拠にした資料の参照先が書かれていない
  • 対象製品名はあるが、対象版数が曖昧
  • 調査中のまま提出していて、次回更新日(SLA)が入っていない
  • 影響なし/影響ありの判断はあるが、証跡IDや保管場所が分からない
  • 修正版を出したのに、更新記録や提出履歴が残っていない

このページでは、OEM監査・調査依頼対応でそのまま使える 「監査証跡チェックリスト」 を掲載します。
狙いは、提出前に“抜け漏れ”を一目で見つけることです。

使い方(最初にここだけ)

このチェックリストは、提出直前だけでなく、案件の途中から使うのが効果的です。
おすすめの使い方はこの3段階です。

1. 受領時

必要な証跡が何かを先に決める(フォルダを作る)

2. 調査中

揃ったものからチェックを付ける(証跡IDを振る)

3. 提出前

漏れがないかを最終確認する(セルフチェック)

“提出直前に全部集める”運用だと、ほぼ確実に漏れます。

監査証跡チェックリスト(そのまま使える版)

このリストをスプレッドシートやチケットのテンプレートに貼り付けてご活用ください。

1. 案件の基本情報
案件IDがある
依頼元(OEM/顧客/監査主体)が分かる
受領日が記録されている
相手期限(提出期限)が記録されている
社内の一次回答期限が設定されている
次回更新日(調査中の場合)が設定されている
2. 対象範囲の証跡
対象製品名が明記されている
対象版数(暫定/確定)が明記されている
対象箇所(ECU/機能/モジュール)が分かる
対象範囲の根拠資料(SBOM/構成表/仕様書)がある
根拠資料の参照先IDまたは保管場所が書かれている
3. 判断根拠の証跡
影響あり/影響なし/調査中の結論がある
結論の理由が1〜3行で書かれている
前提条件(機能無効、外部IFなし、設定条件など)が書かれている
参照した証跡(SBOM、設定値、試験結果など)のIDがある
判断日と判断者が記録されている
4. 対外回答の証跡
一次回答文面が残っている
最終回答文面が残っている(該当する場合)
提出日が記録されている
送付先(OEM/顧客/ポータル)が分かる
添付した資料一覧または参照先一覧がある
承認者が明記されている
5. 更新・対策の証跡
暫定対策の有無と内容が記録されている
恒久対策の方針が記録されている
修正版の予定版数や予定日がある(必要時)
更新方式(工場/現地/OTAなど)が分かる(必要時)
対策後の確認方法が記録されている
6. 提出履歴・監査対応の証跡
提出版の版数/改訂日が分かる
差し戻しや追加質問の履歴が残っている
再提出した場合の履歴が残っている
最終的にクローズした日付がある
クローズ条件(何をもって完了としたか)が分かる

この記事のチェック項目を、自社の監査対応運用に向けて整えたい方はご相談ください。

【無料】オンライン相談を予約する

チェックのコツ

1. 「証跡がある」だけでなく「辿れる」を確認する

ファイルが社内のどこかにあるだけでは弱いです。最低限、文書ID・リンク・保管場所 のどれかで辿れる状態にしてください。

2. “対象版数”が無ければ未完成

監査で一番よく差し戻されるのは、版数の曖昧さです。対象製品と対象版数が無ければ、証跡としては不十分です。

3. 調査中案件には“次回更新日”が必須

調査中のまま放置に見えないよう、いつ更新するか を証跡として残します。これがSLA運用の要です。

よくあるNG例(監査で刺されるポイント)

  • 証跡はあるが、回答書と紐づいていない
    → 何の根拠か分からない
  • 画面キャプチャだけで終わる
    → 版数・対象範囲が追えず弱い
  • 提出履歴が残っていない
    → いつ誰に何を出したか説明できない
  • 更新日や改訂日がない
    → “いつ時点の情報か”が不明

Auto PSIRT Cloudに落とす時のポイント

このチェックリストは、そのまま運用システム(チケット)の項目にできます。
最低限、以下をフィールド化すると証跡が散らばりにくくなります。

  • 案件ID
  • 対象製品名
  • 対象版数
  • 結論(影響あり/なし/調査中)
  • 証跡リンク/ID
  • 次回更新日
  • 提出履歴
  • 承認者

これが揃うと、回答書作成や監査対応がかなり楽になります。


FAQ:監査証跡の集め方

Q1. 監査証跡は、全部添付しないといけませんか?

必ずしも全部添付は不要です。重要なのは、回答書から「辿れること」です。証跡IDや保管場所が明記されていれば、参照型でも十分強いです。

Q2. 一番抜けやすい証跡は何ですか?

対象版数と次回更新日です。特に調査中案件では、次回更新日が無いと放置に見えてしまいます。

Q3. スプレッドシートで管理しても大丈夫ですか?

はい。最初は十分です。むしろ、項目を固定して継続更新できることの方が重要です。

エビデンス集めを、システムで自動化しませんか?

Auto PSIRT Cloudなら、案件の管理から影響判定の記録、SBOM参照先、そしてOEM回答書の提出履歴まで、すべてが1つのチケットに紐づいて保存されます。「あの証跡どこだっけ?」を防ぎます。